Ergotron 45-214-026 MX デスクマウントLCDアーム

悩みましたが買ってしまいました。Ergotron 45-214-026 MX デスクマウントLCDアーム。後悔はしていません。僕はまぁ買ってよかったと思っていますが、当初の期待を裏切ってくれたところもあり、手放しで万人に薦められるモノではない、といった印象です。ゆくゆくはもう1本同じモノを買って、ノートPCマウンターにMacBookを乗っけて…などと夢を見ていたのですが。LCDアームは1本でお腹いっぱいです。2本目はいらないというかもう設置スペースがない。

必ずしも省スペースに貢献するモノではない

僕はデッドスペースの有効利用ができると思っていたのですが、設置してみますと実はそうでもないことがわかりました。省スペース性は普通に液晶ディスプレイを置くのとそんなに変わりません。なぜならアーム自体結構大きいですし、自由に動かすためにはかなりのスペースが必要だからです。デスク周りが広くてスペース的に余裕がある環境でないと、恐らく設置すらあやしいとオモワレ。

設置も大変です。まず部屋を片付けておかないとレイアウトが決められません。そして1人での作業はかなりの難易度が高いです。無理せずに家族やお友達に手伝ってもらい、2人以上で作業したほうが安全です。1人でも作業可能ではありますが、最悪大切な身体や高価なモニターを壊してしまう可能性もはらんでいると感じました。まあ僕は家族が寝静まった夜中にボッチでやりましたが、何かの罰ゲームかと思うくらい大変でした。

まずはアームの固定

まずは最適と思われる位置にアームを固定せねばならないのですが、完成形がなかなかイメージできないのですよ。まぁ迷っていても仕方ないので、試しに適当な位置に固定しました。次にアームの先端にモニターを固定するワケなのですが、コレが大変。アームにはスプリングが入っており、マウント部は好き勝手な方向に向いております。説明書にはアームのスプリングのチカラを腕力で矯正してモニターのネジ穴に合わせて取り付けるような書き方がされているのですが、スプリングの反発力が強い上にモニターもクソ重いので作業は難航します。僕はマウントアームのスプリングの腕力での矯正は諦めて、あさっての方向を向いたアームの方向にあわせてクソ重いモニターを持ち上げて、そのままネジ穴をあわせて、普段使用しない筋肉をフル活用してネジを締め付けました。文章にすると数行なのですが、ハッキリ言って超大変です。

で、モニターの固定に成功しましたので、アームを動かしてみるのですが、イマイチ良い位置に来ないのですよ。デスクに固定したアームの位置を調整しようと思いましてネジを緩めてみるのですが動きゃしません。そりゃモニターと合わせて10kg以上もありますので当然な話です。アームの取り付け位置を変更する場合は、モニターを一度取り外すのが良いのですが、取り付けの苦労を考えるととても外す気になれません。仕方がないのでモニターとアームが結合したまま、力任せに取り付け位置を調整するのですが、これがまた大変な作業で…。でもここで妥協してはならないので、納得いくまで何度もレイアウトの調整を行いました。全身で巨大なアームと相撲でもとっている気分です。次第に腕がしびれてきてネジを締めているのだか緩めているのかまったくわからなくなってきまして、これがベストなんだかよくわからないけどもうコレで許して…、って感じで何かに許しを得るような気持ちでレイアウトが決定しました。あ〜疲れた。

なんとか位置も決まりまして、配線やらなにやらを調整しましたよ

アームに各種ケーブルを固定できるのですが、結論から申し上げますと、頻繁にアームを動かすならケーブルは固定しないようがイイと思いました。動きの妨げになります。でも僕は固定しました。なぜならケーブルが美しく固定されていたほうがロボットの腕みたいでカッチョいいから。関節のトコロとかザクみたいでたまりませんよね。むしろこのロボット感を楽しむためにアームを買ったといっても過言はありません!至福のロボット感が最大限に醸し出るように、ケーブルがネジレないように、美しいラインを描くように、アームの動きの妨げにならないように、色々考えてナイロンバンドで固定していきました。1番机側のアームは、ナイロンバンドではなくてケーブル格納用のトレイがあり、その中にケーブルを入れます。キットのなかにナイロンバンドは数本ついていますが全然足りません。手持ちの黒いナイロンバンドを使って仕上げましたよ。

至福のロボット感はかなりいい感じ

苦労しましたがが満足のいく仕上がりになりました。机からゴツい腕が生えている感じは最高です。ゴツいだけではなくどこか有機的でケーブルの添い方なんかもホンモノ(?)っぽくて萌えますね。買ってよかった!なんて思っていてフト我に返りましたが、デスクトップのレイアウトの自由度よりも、至福のロボット感に酔いしれている自分がおります。作業レイアウト的にはモニターを机に直接置いていた位置(同じ位置にはできませんでした)がよかったな、なんて思っていたりして。もう何に満足しているのかわかりませ…いや、わかっています。至福のロボット感に満足しているだけなんです。でもいいんです!ホントは最初からわかっていた事なんですから。だからLXではなくMXをチョイスしたのですから。いいじゃないか好きなんだから!

冷静にメリットを考えてみる

至福のロボット感、は一度おいといて、冷静にメリットを考えてみます。モニターの下にスペースができたのは良いですね。僕はメインのMacBookの他に、デスクトップのWindowsマシンも使っており。モニターの下にそいつのキーボードを自然に格納しておくスペースができました。長時間の作業は難しそうですがそのままの位置でも基本的な操作は行えます。Windowsマシンはフイルムスキャナを使うときだけなのでほぼそれで十分です。

…そんだけですね。実用的なメリットはモニタの下にスペースを確保できた。以上。そんだけのために大枚はたいたワケです。費用対効果は最悪ではないでしょうか。

縦位置モニターはまず使いませんね

購入前は、縦位置でモニターが使えたらいいなぁ、と思っていました。きっと縦位置で撮影した写真なんかを表示するの最高だろうね、とか思っていたのですが…、まぁ縦位置なんかじゃ使いませんよ。デスクの上で23インチクラスのワイドモニターを縦になんかしたら視点が高くなりすぎて使いにくいったらありゃしません。縦位置写真を表示する度にモニターを縦にするのも面倒で仕方ないです。そんなわかりきった単純な話ですが、実際にやってみないと気が付かなかった自分に驚きましたね。っていうかむしろほとんど動かしてませんよ。

結論:最大のメリットは至福のロボット感である!

自分のデスクの裏側を覗いてみると、巨大なロボットのようなアームがモニターを支えてくれている。ケーブルとかも生えててとってもカッコイイ。最大のメリットはこれに尽きます!ここに価値観を見出だせる方には手放しでおすすめですよ。PCでの作業に疲れて、肩もこってきて、ワケのわからんお客のメールを読むのにも嫌気がさしてきても、モニターの裏側を覗けば巨大なロボットの腕が僕の心を支えててくれている。この満足感は他では絶対に得られませんよ。

多分、RX-78ガンダムの腕型とか、ビグ・ザムの足型とか出したら絶対売れますよ。ブラウ・ブロ型だとかは有線式サイコミュでフレキシブルアームだったりとかしたら良いですね。サイコミュモデルはニュータイプでないと重いモニターは支えられないので、オールドタイプの方のご利用は3kgまでとか。

…ご利用は計画的に。