現状維持

ラジオや新聞を賑わせている、築地豊洲問題。もう事態が複雑になりすぎて収集がつかなくなっているみたいですね。みたいって表現が他人事、対岸の火事に感じている自分が情けないのですが、まぁ東京に住んでいても大多数の人はそうなんだろう…。

築地豊洲問題に関して今更こんなことを言っても仕方ないが、もう最初から何もしない方が良かったのではないかと思う。実はこれは社会全体に対して言えると思うのだけど、そろそろ『何にもしない社会』を目指した方がいい気がする。退廃思想だと言われて叱られそうではあるが…。『何にもしない』と言うと語弊があるかもしれない。『発展』や『成長』より、そろそろ『現状を維持』を優先した施策が重要になってくるのではないかと思っている。進化もしないけど衰退する原因につながることもしない、ドラスティックに変わらなくても、今の状態を維持する事って実はとても大切な事なんじゃないか。

世界は100年前に比べて良くなったのか?僕を含めて100年前のリアルタイムを知っている人はほとんどいないから正確な所はわからない。憶測で勝手なことを言うと、きっと良くなった部分もあり、新たな問題が出てきて悪くなった部分もあり。どの時代でもニンゲンは『昔は良かった…』ってつぶやく生き物だということを加味して押し並べて考えると、何も変わっていないか、まぁ少し悪くなったか?くらいなんだと思う。

そもそもニンゲンを含めた全ての生き物は、食べて、寝て、排泄して、子孫を作ることを考えて、寿命が来たら死ぬだけだ。それは生命がこの地球に発生したときから、基本ルールは何も変わっていない。政治家や企業の偉いヒトが、経済効果がどうの、企業の社会的責任がどうの、大義名分を並べて忙しそうにしてみても、所詮は寿命が尽きるまで何もしないと暇で仕方がないからやっている事なのだ。

閑話休題

人生の暇つぶしのために『more 便利』を求めて変化を求めるのは程々にせねばならない。僕らの暇つぶしのために多大な迷惑を被るのは、地球に生きている他の生き物のみなさまや、僕らの子孫たちた。経済成長もSTACK細胞も宇宙開発も、そろそろ程々にしておいたほうがいいんじゃないか?全部程々なところでやめておけば、いろんな問題が片付く気がしています。少し前に『持続可能な社会』なんてキーワードが流行ったけど、まさにこれからはソレだと思う。むしろ『持続可能』なんてオブラードに包まずに、直球で『社会の現状維持』にしちゃっていいんじゃないか。これからは『現状維持』です!都市開発も何もしません!何も変えません!って目標を掲げる新興政党なんかが出てきたら、僕は真っ先に一票いれるとおもう。

昔から言うでしょ?継続はチカラなりって。現状をきちんと維持していける社会を作らねばなりません。
子どもたちにバトンを渡す前に…。