小学校4年生の娘に初めてバスの一人旅をさせたハナシ

小学校4年生の娘にバレエの習い事をさせている。幼稚園の年長組の頃から続けているのでもう5年くらい続いていて、おかげさまで先日ようやくトゥーシューズを履くことができるようになりまして。新しいアイテムの登場に本人のテンションも高くなっており、レッスンも週3回から週5回に増やすことになり、親としては大変うれしい反面経済的には痛手を被って非常に悩ましいところではあります…。

教室までの距離は自宅からすると自転車で15分くらいの場所にあり、自宅最寄り駅の隣の駅くらいの距離にあります。本人も大きくなってきたので最近では自転車で1人で行かせることもチラホラ出てきており、天気の悪い日は家内が付き添ってバスで通っています。

僕が職場で事務処理をしていると家内からメールが届きまして、どうやらバレエのレッスンに行きも帰りも1人でバスに乗って行きたいと言って聞かないらしいのです。

僕の主観も入るのですが…。バスって電車と比べて結構扱いが難しくないですかね?交通事情もあり時間通りに来なかったりしますし、行き先もわかりにくいと思うのですよ。地方で行き先が限られている路線でしたらとにかく、都内ですと行き先も複数あります。間違えて違うバスに乗ってしまったりしますと、全然違う場所に連れて行かれてしまったりする恐怖感なんかもあると思うのですよ。
行きは明るい時間帯なのでまだ良いのですが、帰りの時間は18:50。日も落ちて暗くなる時間帯です。小学校4年生にはちょっとハードルが高いような気がしておりまして…。

おそらく、彼女の中ではトゥーシューズを履いたことによって、『様々なことに挑戦する意欲』がムクムクと体内に満ちているものと予想されます。懸念事項ばかりを頭に浮かべて、親が我が子の成長を妨げるような事をしてしまうのはマズい、と思う反面。乗るバスを間違えて迷子になっている姿などを想像すると胸が張り裂けそうになり…。でも無事にバスで自宅まで帰ってきた成功体験は素晴らしいものになることでしょう…。でも変質者なんかがいたら取り返しのつかないことになるし…。

…と、職場でさんざん悩みましたが。結局一人でバスで行かせることになりました。

娘には家内のiPhoneを持たせて、職場からブラウザで位置情報を検知。バスの時刻表と動きを照らし合わせてトラッキングをして違うバスに乗っていないかを確認。バレエスタジオに到着したことを確認。パパはクラウドからいつも見守っているよ。でもメッセージを送ったりすると一人での挑戦しているプライドを傷つける可能性があるので、じっと我慢!僕が死んだ後なんかはホントに雲の上から見守ることになるのかな?なんてことを考えながらブラウザを眺めます。…つか仕事しろよ。

そしてレッスン終了の時間なったので位置情報がバス停に動くことを確認…。あれ?動かない?確か18:20にレッスンが終わり、18:50のバスに乗るはずなのに、iPhoneの位置情報に変化がありません。どうしたことか?iPhoneを落としてしまったのか?ネットワークのトラブルか?それともなにか事故があってバス停に行けないのか?何が起こったんだ?電話してみるか?メールしてみるか?家内に連絡を取ってみるか?色々考えてるうちにバスの時間が近くなる。確か18:50は自宅方面に向かう最終バスだ。コレを逃すと帰れなくなるぞ!

色々考えていましたところ…。あ!動いた!バスの時間を過ぎた19:00に動き出しました。でもバスの路線でも電車の路線でもない奇妙なルートを辿って動いている。歩いているにしては速い動きです。家に向かっていることは間違いなさそうです。

位置情報が自宅と重なったので電話をしてみました。
なんと家内がレッスン終了時間を勘違いしていたようで。19:50終了だったようです。帰りの最終バスの時間には間に合わないことが判明したので、家内が自転車で迎えに行った、とのことでした。

…こういうのはITのチカラに頼っては駄目ですね。変に位置情報とかわかると余計に心配になります。昔から『かわいい子には旅をさせよ』と言いますので、あまり変に監視せず、我が子を信じてじっと待つのが正解なのでしょう。