トランプ氏と博士の異常な愛情

米国の大統領、トランプ氏はさまざまな政治的な発表をtwitterでするようだ。フットワークが軽いのはとてもいいことだが、twitterってのは偉い人が集まった会議の場で全会一致の内容をスマートフォンをいじって投稿するような類のものではなくて、どちらかというと移動中だとかトイレ中だとか、寝る前にチョコっとだとか、個人の隙間時間にふってきた思いつきを文字にしてシェアするようなものだと思う。

トランプ氏の生活を僕は知らないが、多分似たようなものなんじゃないかと思う。僕は英語がよくわからないので直接読んでいるわけではないけど、彼のツイートは『誰をクビにする』とか『貴金属に関税をかける』とか、世界的にガッツリ影響のあるようなことをカジュアルなtwitterで発表してしまう。結構重要な事をパッと思いつきで投稿しちゃうのだろう。

周りの偉い人たちも、世界の偉い人たちも、もちろん偉くないたちも、こりゃたまらん話ではないだろうか。ちょっとした気まぐれの思いつきが、一瞬で全世界に広がってしまう。しかも訂正はほぼ効かない。

とんでもない世界になってきた。昔観た映画、スタンリーキューブリック監督の『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』のエンディングに、この話はフィクションだから、現実には絶対おこりません。アメリカ政府が保証します。みたいなテロップが流れるんだけど、今のトランプ氏を見ていると、こりゃあの映画が冗談ではない世界になってきたと感じる。

危険すぎる…。