美しさ

最近はコスメ系のお仕事をしている。あまり具体的な表現は避けるが、ブランド的には西の方の海外の老舗メーカーで、日本の担当者も美しい女性ばかりだ。人事採用の判断基準は見た目に非常に高い比重が置かれていると予想される。打ち合わせなどで出てくる担当者は全員等しく8頭身の女性で、眼が大きく顎が細く尖っているいわゆる端正な顔立ち。面と向かっているとCGで描かれた美女のようだ。印象として『皆さまひょっとして全員プリキュアに変身できるとかって秘密を持ってたりするんですか?』と思った。

ただし、一緒にお仕事をしてみると性格や能力にはやや問題がある。もちろん全員が全員、そうでもないのだが。ひどいのはメルマガ担当なのにIT系の知識がほとんどない点。挿入するクーポンコードは全角で入れろとか指示してくるわ、テキストの提供は手書きだわ、アニメーションGIFと静止画の区別はつかないわ、PCとモバイルのレイアウトも混在で考えているわ、素材は画像検索で制作側が自主的に探してくるモノだと思っているわ、修正回数は平気で二桁を上回り秘密裏に自社内ABテストが行われて『2つ前のバージョンで決定しました』とかカジュアルに言ってくるわ、提出した一枚絵デザインはどうやらメーラーとかのプレビューで縮小表示でみてるみたいだわ、いくら説明してもブラウザキャッシュを理解しないわ、それでいて変なプライドがあるみたいで自分はITで系に詳しいと思っているみたいだわ….。作業の内容的な部分以外で疲弊する事が多い。やはり美女は扱いが難しいようだ。

しかし多少理不尽な話でもクレオパトラみたいな顔で『お願いします』とピシャッと言われるとなんか従わねばならない気がしてします。やはり庶民は王に傅くものなのだろうか。

『美しさ』とは一体なんだろうか。